TOP MESSAGE
トップメッセージ
経営トップが、今治造船のこれからと求める人物像について語ります。
Meaning of Existence
存在意義と
使命
今治から世界へ。
「船主と共に伸びる」に込めた想い。
社長: 当社は海事都市・今治の地で創業してから一世紀以上にわたって数多くの船舶を世界の海に送り出してきました。そもそもなぜ今治なのか?というと、今治は西日本の重要海運拠点である大阪と下関のちょうど真ん中に位置していたことに加え、潮の流れが速かったことから、潮待ちや船の修理のために立ち寄る船が多く、さまざまな船関連の事業者が集まるなかで造船業も発展してきたという歴史があります。
専務: そうした地域との結びつきは非常に大きいですね。顧客となる船主さんはもちろん、船を建造するために必要不可欠となるエンジンやクレーンなどの舶用機器メーカーとも、当社はこの瀬戸内圏内で密接に結びついています。
社長: 今治市は人口わずか約15万人の地方都市ですが、物流を担うコンテナ船などの国内船舶のうち、約35%が今治の船主さんによって所有されています。今治には、それを支えるだけの造船業や舶用機器メーカー、船舶ファイナンスといったインフラが整備されているわけで、私たち今治造船もその一翼を担う造船会社として大きな使命を担っていると感じています。当社は経営理念に「船主と共に伸びる」を掲げていますが、海事都市・今治で築かれた歴史を誇りに思い、これからも変わらず使命を果たしていく考えです。
専務: 一方で、「船」そのものの存在意義に視点を移せば、船は海上輸送の担い手として世界中の国々をつなぎ、人々の生活の根幹を支えています。そうした重要なインフラである船をつくっている私たちは、世界中の人々の笑顔をつくっているとも言えます。私はよく若い社員たちに言うのですが、この青い地球に人が存在する限り、船は永遠に必要不可欠なものであり続けると考えています。まして日本は島国で、貿易量の実に99.6%を海上輸送が占める海上貿易立国であり、加えて経済安全保障においても、国内における造船所の重要性を強く認識しています。
社長: さらに言えば、造船業は地元の理解や支えがあってこそ成り立つ産業です。世界中の人々の幸せに寄与するだけでなく、地元・今治の人々の笑顔をつくるということも、私たちの重要な社会的使命だと言っていいでしょう。
Value & Vision
目標と
ありたい姿
社外との密接な連携を
新たな価値創造につなげていく。
社長: これから今治造船が歩むべき道は、当社の経営理念である「船主と共に伸びる」に明確に示されています。船主さんあっての造船所であり、船主さんと同じ方向を向かなければ、世界単一市場である造船業界で発展は望めません。また、用船者、荷主、商社、舶用メーカーといった船を取り巻く多様な関係者さまとの連携も不可欠です。
専務: ジャパン マリンユナイテッドとの共同営業設計会社として2021年に立ち上げた日本シップヤードでも、同じ将来像を描いています。「私たちは一致団結し、海事産業から頼りにされるパートナーになります。新しい技術に挑戦し、社会を幸せにする船の実現に邁進します。」という経営ビジョン2030を策定し、その具現化に向けて動いています。環境変化のスピードが速い昨今だからこそ、社外との密接な連携を新たな価値創造につなげていくことが肝要だと感じています。
社長: その通りです。新たな価値創造という観点から少し具体的な取り組みに触れると、世界各国が推進しているカーボンニュートラルの実現に向け、当社も脱炭素を目指したゼロエミッション船を開発中です。具体的には、従来の化石燃料ではなくLNGやメタノール、アンモニアといった代替燃料を用いて航行する、より環境にやさしい船舶です。今さまざまな業界が脱カーボンを目指して動いていますが、そのなかで今治造船はいち早くイノベーションをかたちにし、ゼロカーボンの世界標準を私たち造船業からつくっていきたいと思っています。
専務: イノベーションをかたちにするのはほかでもない「人」であるわけですが、当社は約10年前から人事制度改革や事業所・寮のリニューアルを推進して働く環境を改善するなど、「人」への投資に注力してきました。こうした取り組みは今後も続けていきます。そして10年後、20年後、今の社員の皆さんが「今治造船に勤めて良かった」と思えるような、社員とその家族を幸せにする会社であること。それが、「人」の観点から見た今治造船のありたい姿と言えるのではないでしょうか。
社長: あとはもちろん、地域への貢献ですね。造船業はドル建てのビジネスであり、当社は国内の地方に拠点を置き、海外から入金されるドルで売上を上げています。円安が続くなかで、これは大きな収益メリットです。その収益を地域に還元することにより、地域経済の発展に少しでも貢献していきたいと考えています。
Guiding Principle
価値観と
行動指針
IMAZO愛にあふれ、
正直であること。
専務: 当社が一番誇れるのは、働いてくれている社員の皆さんが本当に今治造船という会社が好きで、「IMAZO愛」にあふれているところだと思っています。何か困難なことがあったときには、侃々諤々やり合いながらも、会社がこうと決めたら全員が一丸となって乗り越えていく。その団結力はすばらしいと常々感じています。以前、ある外部コンサルタントの方にこう言われました。「これまで数多くの会社を見てきましたが、こんなにも会社愛にあふれる社員が大勢いらっしゃる会社はありません。今治造船の強さの源泉がわかりました」と。とてもうれしく、また誇らしく思いました。
社長: それは「人」に対する会社側の想いが伝わっているからこそ、と言えるのではないでしょうか。当社はこれまでいくつか造船所を買収して大きくなってきましたが、60年間ずっとリストラをしたことがありません。人を大切にしてきた会社だからこそ、社員の皆さんも頑張ろうという気持ちになってくれるのだと思います。
専務: おっしゃる通りかもしれません。人を大切にする姿勢は、社員のチャレンジを尊ぶ組織風土にも表れていると思います。今治造船には出る杭をよしとする風土があり、たとえ失敗しても次にまたチャンスがもらえます。チャレンジも失敗もしない人よりも、果敢に挑戦する人が評価されます。すると、柔軟な発想や旺盛な行動力を備えた若手社員も、ワクワク感や情熱を持って働くことができます。こうした価値観はこれからも大切にしていきたいですね。
社長: 一方で行動指針という点では、当社はずっと「正直であること」を大切にしてきました。造船業には、1隻あたり何十億円もする船を毎年注文してくれる船主さんもいれば、10年や20年に一度だけ注文してくれる船主さんもいます。仮にその場で言葉巧みにうまくもうけたところで、決して次にはつながりません。精いっぱい、力を注いで良い船をつくって船主さんが喜んでくだされば、次もまた今治造船に声をかけてくださいます。それが何十年にわたって連綿と受け継がれてきたからこそ、現在の今治造船があるのだと思います。時代時代をつむいできた当社社員たちの正直さが、何ものにも代えられない営業資産になっているのではないでしょうか。
Ideal Candidate Profile
求める人物像
「One Team」の一員として周囲を思いやり、
好奇心を持って時代の先を読む。
社長: よく言われることですが、明るい応対ができてやる気があり、他者とうまくやっていくコミュニケーション能力を備えた人というのが、もちろん望ましいと思います。ただ、「One Team」という言葉がありますが、造船業では設計、営業、製造、経理などさまざまなポジションがあり、それぞれの特性を持った人が自身の良さを活かしながら「一つ」になることで、初めて船ができあがります。そういった意味では、どんなタイプの人も活躍できるフィールドがある会社だと言えます。
専務: そうですね。いろいろな部署のメンバーが力を合わせて船をつくりあげていくので、自分だけ、あるいは自分たちの部署だけという狭い視野で仕事を捉えるのではなく、周囲の人や他部署の人を思いやり、状況に応じて「助けよう、支えてあげよう」とする人を仲間に迎え入れたいですね。そうした考え方や姿勢は、自社だけが良ければよしとするのではなく、「船主と共に伸びる」という経営理念にもつながると思います。
社長: それに加えて、行動指針のところでもふれた通り、「正直であること」は今治造船の重要な資産ですので、それはこれからも変わらず、全社員が心の内に必ず持っていてもらいたいと思っています。
専務: 正直に、誠実に、船づくりに向き合う。これが全員で共有できているか否かで、できあがる船の完成度も変わってきます。今治造船だからこそつくれる船をこれからもつくり続けていくためには、「正直であること」は欠かせない姿勢だと思います。
社長: あとは好奇心ですね。船づくりには、想像以上に多様な要素が関係してきます。為替や金利動向はもちろん、その背景にあるもの、あるいは原料となる鉄鉱石などの相場、さらには世界の経済・市場動向まで。こうしたさまざまなことにアンテナを張れれば、次はどのような船が求められるかということも自ずと見えてきます。他人よりも早く、そして的確にそれを察知し、取り組みに着手することができれば、ブルーオーシャンを手にするチャンスは大きく広がります。造船業は、そうしたワクワク感にあふれたダイナミックな仕事だと思います。
専務: 最近では、当社は世界最大級の長さ400mのコンテナ船「24,000TEUコンテナ運搬船」を建造し、コンテナ積み付け個数(22,206TEU)がギネスブックに登録されて、2023年シップ・オブ・ザ・イヤーにも輝きました。こうしたダイナミックな仕事にチャレンジするチャンスもあります。
社長: それだけの力を持った造船会社だということはお伝えしたい。世界で一番、世界で最初。そういったことにチャレンジしたい人なら、その意欲にしっかり応えるだけのやりがいあるステージが待っていると思います。皆さんのチャレンジに期待しています。
当社の求める人物像
- 「One Team」で共に邁進できる方
- 正直・誠実な心で船づくりに向き合える方
- 好奇心と情熱を持ち、チャレンジ精神にあふれる方