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三菱重工業株式会社と合弁会社「株式会社MI LNGカンパニー」を設立

 今治造船株式会社は、4月1日に三菱重工業株式会社殿(以下、三菱重工)と、LNG(液化天然ガス)運搬船に関する設計及び販売を手掛ける合弁会社「株式会社MI LNGカンパニー」を設立致します。

今後は「株式会社MI LNGカンパニー」が窓口となり、当社と三菱重工で建造するLNG運搬船の受注活動を行っていきます。両社合わせて年間8隻以上のLNG運搬船建造能力を有することになり、短期間に大量隻数を建造出来る体制を構築し、シェールガスを始めとした需要増大に伴う新造LNG船商談に対して柔軟に対応していきます。

当社は2000年にGTT社とライセンス契約を締結し、メンブレンタンク方式MarkⅢシステムの船型開発を進め、2008年に当時、世界最大となる154,000m3型LNG船を建造致しました。MarkⅢシステムとしては世界初の台形タンクを採用したことにより、従来方式に比べタンク容積を増大、
且つ船型のスリム化を図り、競争力の高いLNG運搬船を建造することが出来ました。

  その後も引き続きマーケティングを続け、またME-GIエンジンやMarkⅢ Flexシステムといった新技術の検討、新パナマ運河や多様化するLNGトレードを見据えた船型開発を進め、新たにME-GIシステムを採用した178,000m3型LNG運搬船を開発しております。

当社は創業110年を超える歴史と2,000隻以上の建造実績を誇り、30万トン積み大型タンカー、8,100個積み大型コンテナ船、世界で2隻目となる鉱石硫酸兼用船、内航フェリー等多種多様な船を建造しており、2015年には国内最大船型となる14,000個積み大型コンテナ船の建造を予定しております。

昨年、三菱重工とコンテナ船に関する技術提携協定を締結し、また7,000台積み次世代型自動車運搬船を共同受注するなど協調関係を深めており、「株式会社MI LNGカンパニー」の設立を契機に、高い技術力を持つ三菱重工との関係を更に強化し、厳しい受注環境下においても、幅広い高付加価値船の開発及び建造を目指していきます。

LNG船建造第一船「TRINITY ARROW」
LNG船建造第一船「TRINITY ARROW」