ボート競技の関西競漕選手権大会が、6月30日と7月1日の2日間、大阪府高石市の府立漕艇センターで開かれ、あいにくの梅雨空と気温30度の蒸し暑いコンディションの中、各地から集まった213クルー、563選手が「西日本」の頂点を目指して力漕。「男子シングルスカル」に出場した当社ボート部の井出・別府両選手は好タイムで予選、準決勝を快勝、両者初優勝を目指して決勝戦へ駒を進め、直接対決となりました。
決勝戦は6艇で行われ、井出・別府両選手は共に鋭いスタートダッシュを見せて序盤から他の選手を大きくリードし、2艇の一騎打ちとなりました。2000mのコースで1700m地点までは別府選手が先行するレース展開でしたが、残り200mで井出選手が徐々に差を縮めると、両者一歩も譲らぬ、手に汗握るデッドヒートを繰り広げ、粘る別府選手を井出選手がゴール前で鮮やかに抜き去り、劇的な逆転優勝を飾ると、会場は大きな拍手と歓声に包まれました。表彰式では、阪口市長が、ワン・ツウ フィニッシュで上位を独占した今治造船の両選手にメダルを授与し、固い握手を交わして健闘をたたえました。
優勝した井出選手は「団体種目の優勝経験はありますが、シングルスカルは初めて。大会に個人の名前が残るので、素直に喜んでいます」と笑顔を見せ、惜しくも準優勝の別府選手は「優勝できなかったのは悔しいですが、潔く完敗を認めたい」と話していました。レース後、真っ黒に日焼けした2人から、スポーツマンらしいさわやかな笑顔がこぼれていました。
今後、2人は9月に埼玉県の戸田漕艇場で開かれる全日本選手権に出場し、チームワークが重要なダブルスカル(2人乗り)にコンビを組んで挑みます。一騎打ちで実力を遺憾なく発揮した両選手が、力を合わせて走る次のレースでも、好結果が期待できそうです。応援、よろしくお願いします!