建造量・売上高とも日本トップの造船所に成長した弊社の激動期を支え、船造りの技術向上などに尽くされた元役員・社員の皆さん約100人を招いた工場見学会とOB懇親会が1月31日、盛大に開催されました。
工場見学会は、今治本社と丸亀事業本部の2グループに分かれてバスで出発。本社工場・西条工場・丸亀工場・多度津事業部・幸陽船渠を見て回りました。各工場では、案内担当者がバスに同乗し、工場の歴史や特色、設備、建造中の船などについて丁寧に分かりやすく説明。OBの皆さん方は、熱心に耳を傾けながら、かつて自分たちが働いていた職場を感慨深そうに目を凝らしたり、大きく変貌した各工場の光景に驚いたりしていました。西条工場では、バスで場内を見学した後、ドックゲート沿いに歩き、建造中の大型貨物船の大きさに目を見張っていました。 また、立ち寄った各工場では、クレーンや事務所などをバックに記念写真を撮影するなど、久しぶりに訪れた船造りの現場を見る機会を得て満足した様子でした。
この後、今治国際ホテルに集まり、「今治造船110年の歩み」のスライドを懐かしそうに見ながら、各テーブルで顔なじみの役員らと思い出話に花を咲かせていました。会場を移しての懇親会では、檜垣会長が「懐かしい皆さんにお会いできて感激もひとしおです。今日の今治造船があるのは皆さんが必死で働いてくれたおかげで、感謝の気持ちしかありません」と、弊社の歩みを振り返りながらOBの方々の労をねぎらいました。また、OBを代表して村上重雄さん(元取締役)と石本明一さん(元常務)が、幾多の困難を乗り越えたからこそ今日の今造があります。社員の皆さんは現在の厳しい状況に負けず団結してがんばってほしい、昔の工場は吹きさらしで雨に打たれながらの作業などの悪条件に加え、人力と手作業で鉄板を運んで曲げたり、時には雨で濡れながら溶接したりしました。現在は最新の設備と皆さんの努力で日本一の造船所になり、我々も今治造船で働いていたことを誇りに思いますとあいさつ。そして、檜垣社長がOBの方々へ感謝の気持ちと、今は困難な状況にありますが、皆様方が築いてこられた今造魂を受け継いで役職員一丸となって頑張って参る覚悟ですと力強く述べられ、乾杯を行いました。
出席者の中で最高齢の村上重雄さん(87)は「皆さんと和気あいあいの雰囲気で語り合えるのは楽しい」と笑顔を見せながら、造船の現場で汗を流した当時の様子を振り返っていました。