今治造船株式会社は、3月24日国内船主向けに建造した84,000載貨重量トン型ばら積み運搬船M/V ” NADESHIKO “に富士電機株式会社製SOxスクラバーをバラ積み運搬船としては、国内で初めて搭載しました。
これは、一般財団法人日本海事協会との共同研究支援事業の「主機関用排ガス浄化装置(EGCS)の実船搭載とクローズドループ実用化試験」によるもので、富士電機株式会社製SOxスクラバーは、サイクロン方式を採用したコンパクトなサイズであり、上部構造の大きさを変えることなく配置が可能となっています。
主機排ガス浄化装置は、硫黄分濃度の高い燃料を使用しても、排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を低減するシステムで、採用にあたっては、IMO EGCSガイドラインを満足するよう主管庁の認証を受ける必要があり、竣工後本船はデータ採取等を行い、システムを含めオペレーションや保守整備等の検証を行って参ります。
国際海事機関(IMO)の燃料油中の硫黄分濃度規制により、放出規制 (ECA) 海域では、2015年から硫黄分上限を0.1% とする規制がすでに導入されていますが、それ以外の一般海域でも2020年、または2025年に現状の硫黄分排出上限3.5%から0.5%を超えないように規制が強化される事になっています。
私達、今治造船はこの様な環境対応を積極的に取り組み、これからも、安全で環境により優しい船造りに邁進して参ります。