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「おれんじホープ」及び「今治造船」の見学会が行われました

去る平成18年10月28日(土)「おれんじホープ」及び「今治造船」見学会が行われ、大阪大学、大阪府立大学の学生45名、教授、教員等10名の方々に参加頂きました。

この企画は、平成18年7月日本船舶海洋工学会主催の、シップ・オブ・ザ・イヤー2005を「おれんじホープ」(旅客船兼自動車航送船)が受賞したことで見学会の話が持ち上がり、船主であります四国開発フェリー様と建造を担当させて頂きました弊社が合同で開催を致しました。

前日27日受付をすませ22時40分発の「おれんじ7」にて大阪南港を出港し、展望ラウンジにてウエルカムパーティーを行いました。中にはちょっと遅くまで飲みすぎて寝不足の人もいたようですが。初対面の方も多数いる中、和やかな雰囲気で親睦を深めました。
翌28日7時50分新居浜港に着岸、バスにて弊社西条工場に移動し西条工場岡田工場長の挨拶、会社概要・工場レイアウト等の説明の後、工場見学を行いました。

西条工場での会社概要・工場レイアウト等の説明
西条工場での会社概要・工場レイアウト等の説明
真剣に説明を受ける大阪大学、大阪府立大学の参加者たち
真剣に説明を受ける大阪大学、大阪府立大学の参加者たち

工場見学では、4班に分かれ各班現場責任者を先頭にし、ブロック建屋ではNCマーキン・切断、ロンジ自動組立・溶接装置等のパネルラインについての最新設備の説明。艤装岸壁では受け渡し前に20万5千トンバルクキャリアーに乗船し、ブリッジにて各機器の説明等を行いました。 又、建造ドック前ではドックの説明等をして記念撮影を行いました。

学生の方々には、最新設備を間近に見たり、実際にバルクキャリアーに乗船することができたいへん喜んで頂きました。また、はじめて見る工場・建造船のスケールの大きさや光景を目の当たりにし大変驚いておられました。

バルクキャリアに乗船して説明を受ける
バルクキャリアに乗船して説明を受ける
今治国際ホテルにて懇親会
今治国際ホテルにて懇親会

その後、新居浜東港に移動し、おれんじホープの見学を行いました。
この「おれんじホープ」(旅客船兼自動車航送船)は、平成17年1月13日、今治工場で竣工した船で、平成18年7月に日本船舶海洋工学会主催の、シップ・オブ・ザ・イヤー2005を受賞致しました。この賞は、日本で建造された話題の船舶の中から、技術的・芸術的に優れた船を選考して与えられる賞で、1基1軸の推進器の採用によって僚船より1.5倍の大きさにもかかわらず7%小さい出力で航行でき省エネルギー効果を上げCO2削減に寄与、三箇所のサイドランプウェイによる同時荷役、シーソー式の倉内スロープによって短時間荷役を可能にした等の技術的な点が認められました。ちょうど「おれんじホープ」に乗船すると昼食時で、私は海老カレーをご馳走になりました。ハヤシライスという選択肢もあったのですが、海老カレーにしました。後から聞いたお話によればハヤシライスがお勧めだったとか…。

お腹も満たされしばらくすると、いよいよ見学会の始まりです。数班に分かれて、ブリッジ→客室→エンジンルーム→エントランスという順路で見学させて頂きました。弊社で建造した船ではあるのですが普段、商船を中心に建造していますので、久しぶりに客船に乗ると、とても内装が豪華で、ちょっと得したような気分になりました。機関制御室やエンジンルームなどに行くと、学生の方は目を輝かせて見学され、質問をされているのが印象的でした。

その後、四国に来たということもあり、しまなみ海道などの観光スポットを見学し、弊社の関連会社であります今治国際ホテルにて懇親会を行いました。 懇親会では大阪府立大学の池田教授様をはじめ、弊社の檜垣社長、四国開発フェリーの瀬野専務様の挨拶等があり開演の運びとなりました。

弊社の大阪大学、大阪府立大学のOB社員も出席し交流を図り有意義なひとときを過ごしました。学生の方に今回の見学会についてどうでしたか?と質問してみると、「予想以上に充実した時間を過ごせ、学校では学べないことが勉強できました。また、造船会社について認識不足でよいイメージを持つことができ満足しています。」と言うありがたいお声も頂きました。

この見学会が学生の方と弊社双方にとって、良いものになればと思います。

おれんじホープ
おれんじホープ
船 名おれんじホープ
船 種旅客船兼自動車航送船
船 主四国開発フェリー株式会社

(主要目)

垂線間長168m
27.5m
深さ18.5m
吃 水6.515m
載荷重量5,144MT
総トン数15,732