今治造船株式会社
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セーフティバウを採用した衝突時の安全性が高い船舶の開発
2009年08月26日
変形能力の高い鋼材の実船への適用について

要旨
新日本製鐵株式会社(以下、新日鉄)と今治造船株式会社(以下、今治造船)は共同で衝突時の安全性が高い船舶を開発しました。新日鉄は構造用鋼として世界で初めて変形能力の高い鋼材(NS-Ship-Safety235以下、本鋼)を開発し、今治造船は本鋼を同社建造の4万7千tプロダクトタンカー(以下、本船)のバルバスバウに採用することを決定しました。

本鋼の製造、及び適用に関しては、アメリカン・ビューロー・オブ・シッピング(以下、ABS)の他、日本海事協会(NK)の承認を得ています。なお、本鋼は新日鉄大分製鉄所で製造する予定です。

本鋼を適用したバルバスバウの特長は、鋼材の「変形しても硬くなりにくい(加工硬化しにくい)、伸びが大きくエネルギー吸収が大きい」という特性を活用した設計により、万一他の船に衝突した場合の相手船の損傷を小さくできるということです。これは以下の理由によります。

1) 本鋼は加工硬化が小さいため、衝突後のバルバスバウの硬化度合いが小さく、相手船側に与える圧迫力が小さい。

2) 本鋼の伸びは従来鋼の1.5倍から2倍と大きく、衝突時のバルバスバウの変形により衝突エネルギーの吸収が大きい。

このように相手船の損傷の程度を小さく抑え、沈没などの重大事故の確率や規模を小さくすることができます。独立行政法人海上技術安全研究所の協力を得て実施した衝突シミュレーションでは、従来に比べ相手船への圧迫力は50%程度低下し、破孔も縮小するという結果を得ています。

尚、本鋼の降伏応力(船体の設計に使われる強度)は従来鋼と同じであり、本船の強度は従来船と変わらず、船体重量や建造コストも増加しません。

新日鉄は極低炭素、高純度化と最新の圧延技術により本鋼を開発しました。ABSは特別な鋼材規則を設定し、船体強度を充分満足していることを確認した上で、本鋼の本船船体構造への使用を承認しました。

今治造船、新日鉄は、今後他船級の承認も取得し全船への適用拡大を図るとともに、新たな構造設計を含め更なる安全性の向上と環境負荷の低減に取り組んでいきます。

用語の説明
※プロダクトタンカー:重油、軽油、灯油など石油精製品を運搬するタンカー。
※バルバスバウ:半球状の水面下の突起状の船首であり、波の抵抗が小さくできるため推進効率が高い。
※降伏応力:金属が変形を始める時の力で、N/mm2で表される。構造物は降伏応力以下で設計される。
※加工硬化:金属に変形を加えるとだんだん硬くなる現象。

本件に関するお問い合わせ先
 今治造船株式会社
  〒763-8511 香川県丸亀市昭和町30番地
  船体設計グループ TEL:0877-25-5040 FAX:0877-25-5093

 新日本製鐵株式会社
  〒100-8071 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号
  広報センター TEL:03-6867-2135
  厚板営業部  TEL:03-6867-5627 FAX:03-6867-4933
鉄鋼会館で行われた記者会見の様子
鉄鋼会館で行われた記者会見の様子
セーフティーバウの採用部分
セーフティーバウの採用部分
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